2019/10/23 23:11


●萩焼の特徴

萩焼(はぎやき)は山口県萩市一帯で焼かれる陶器です。
古くから「一楽二萩三唐津」と謳われるほど、茶人好みの器を焼いてきたことで知られる焼き物です。

萩焼の大きな特徴は、焼きあがりの土の柔らかさと、その吸水性にあります。
主原料となる土は「大道粘土」や鉄分を多く含む「見島土」、大道土に混ぜて使う「金峯土」などを用います。

萩の陶土は、きめが粗く耐火度が高いため焼き締らないという特徴があり、素焼・釉薬け・本焼と
いう工程で2回焼成します。釉薬をかけて本焼をすることで強度が増します。
また高火度で比較的短時間で焼成し、土味を残すため、商品の感触が柔らかく、土があまり焼きしまっていないので軽く、保温性をもっています。

お茶などを入れると次第に染み込んでいき、使っていくうちに味わいがますことから『萩の七化け』とよばれ、お茶人からも特別好まれるようになりました。
茶人の間では「茶馴れ」といって、その変化した味わいをも楽しみ珍重されています。

萩焼は使う人によって大切に育てられることにより、侘び・寂びのある深みをましていくので自分のうつわに育てる楽しさがあります。